【建設業許可の取り方シリーズ⑥(最終回)】自分で建設業許可を取った人のリアルな成功・失敗事例と専門家に任せる判断基準

目次

はじめに:完走した人、途中でつまずいた人。その違いとは?

これまでのシリーズでは、建設業許可に必要な要件や準備について詳しく解説してきました。

最終回となる今回は、「実際に自分で申請しようとした人たちが、どこでつまずき、どんな風に成功・失敗したのか」をリアルな事例として紹介します。

そのうえで、**「どこまで自分でやって、どこから専門家に頼るべきか」**の判断基準もお伝えします。


成功事例①:個人事業主が自力で申請、1か月で許可取得!

状況:

  • 一人親方からの脱却を目指し、一般建設業許可を取得したい
  • 建設業に10年以上携わっており、実務経験は十分
  • 資産証明も預金通帳でカバー可能

ポイント:

  • 経管も技術者も本人だったため、証明が簡素
  • 書類も税理士が揃えていたためスムーズ
  • 市役所に相談に行き、丁寧に指導を受けながら申請

✅ 成功の理由:経歴・資産が明確で、書類準備に迷いがなかった


成功事例②:法人が初めての申請。一部のみ行政書士に依頼して成功

状況:

  • 法人を設立後、元請業者から許可取得を求められる
  • 経管や専任技術者の経歴は問題なかったが、書類作成に不安

ポイント:

  • 経歴チェックと必要書類の確認までは自分で実施
  • 書類の整合性や役所対応だけ行政書士に依頼
  • 許可取得までに要した期間:約2か月

✅ 成功の理由:「自分でやる+部分的にプロに頼む」という柔軟なスタンス


失敗事例①:書類が揃っていたが記載ミスで差戻しが続き、断念

状況:

  • 経営経験・技術者・資金、すべて要件を満たしていた
  • 自分でネット情報をもとに書類作成したが、役所で2度差し戻し

ポイント:

  • 工事種別の記載が建設業法上の分類と一致していなかった
  • 添付書類に不備があり、日数が経過して再提出を断念

失敗の原因:書類内容の“正確さ”と“整合性”に対する理解が甘かった


失敗事例②:元役員に欠格要件があり、不許可に

状況:

  • 書類を整えて申請したが、元役員に過去の法令違反歴があった
  • 誠実性・欠格要件のチェックが不十分だった

ポイント:

  • 相談なしで申請したため、発覚時にはすでに審査中
  • 結果として不許可+再申請まで5年待つ必要に

⚠️ 失敗の原因:本人ではない「役員全員のチェック」の重要性を見落とした


こんな方は「自分で申請しても成功しやすい」

  • 経管・専任技術者・資産などすべて本人に集約されている
  • 決算書や証明書類の整備ができている(税理士の協力あり)
  • 行政との手続きや書類作成に慣れている
  • 時間と労力をかける余裕がある

必要なのは「要件クリア+正確な書類作成+柔軟な時間対応」


こんな方は「行政書士に任せる方がいい」

  • 書類作成が苦手、または不慣れ
  • 経歴証明・資産証明に不安がある
  • 複数人が関与する法人で、全員の書類が必要
  • 許可取得を急いでいる(スムーズな手続きが必要)

✅ 専門家に任せることで「安心・早い・確実」が得られます


よくある質問Q&A:自力か依頼かの判断基準

Q:相談だけでもできますか?

A:もちろん可能です。当事務所では無料相談・無料診断を実施しています。

Q:書類だけ作ってもらって、提出は自分でやりたい

A:部分的なサポートも柔軟に対応可能です。

Q:費用が気になるのですが…

A:明確な料金体系をご案内し、ご予算に応じた提案が可能です。



まとめ:成功するのは「自力」か「依頼」かではなく、「準備と判断」次第

  • 自力で申請するなら、知識と根気が必須
  • 専門家に任せることで、時間と確実性が得られる
  • 状況に応じて“使い分ける”のが一番賢い選択

全6回シリーズご愛読ありがとうございました!

これまでのシリーズ:

  1. 建設業許可って自分で取れる?基本と注意点
  2. 経営業務の管理責任者(経管)の要件と証明方法
  3. 専任技術者とは?資格と実務経験の確認ポイント
  4. 財産的基礎とは?500万円の資産証明と注意点
  5. 誠実性・欠格要件ってなに?最後のチェックポイント
  6. 成功・失敗事例と専門家に任せる判断基準(本記事)

✅ 許可申請は、最初の一歩が大事です。不安があれば、いつでもお気軽にご相談ください!

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