こんにちは。りつりん行政書士事務所です。
今回は、「産業廃棄物収集運搬業許可」シリーズ第4回として、申請時に多いミスや注意点、補正・再提出を防ぐためのポイントをまとめました。
実は、産廃許可の申請は書類さえ提出すれば通るというものではありません。ちょっとしたミスや記載漏れがあるだけで補正を求められたり、審査が長引いたり、最悪の場合は不許可になることも。
この記事では、行政書士として実際の申請サポートの現場で見てきた「失敗しやすいポイント」をご紹介します。香川県での申請にも役立つ内容ですので、ぜひチェックしてください。
1.申請時に注意すべき「よくあるミス」10選
【1】定款に「廃棄物処理業」の記載がない(法人の場合)
法人申請では、「産業廃棄物の収集運搬業」を事業目的に含めておく必要があります。
定款に該当の記載がない場合、申請できません。
✅ 対応策:
・定款変更(株主総会の決議)を行い、登記後に申請
・行政書士に依頼すれば書き方も相談可能
【2】車両の所有者が違う(個人名義など)
運搬に使用する車両が、代表者個人名義や第三者名義になっているとNGです。
法人なら法人名義、個人なら事業主本人名義が原則。
✅ 対応策:
・名義変更を行う
・リース契約なら契約書を添付
・所有者からの使用承諾書を添付するケースもあり
【3】講習会の修了証が期限切れ
産業廃棄物処理業の申請では、JWセンターの講習修了証の添付が必須。
有効期限が過ぎていると無効です。
✅ 対応策:
・修了証の有効期限(5年)を確認
・事業責任者など別の社員で代替することも可能
【4】営業所・車庫の場所が法的に問題あり
営業所や車庫が、住宅専用地域や法令制限区域内にある場合、事業所としての使用が認められないことがあります。
✅ 対応策:
・都市計画区域かどうかを調査
・地目や用途地域、建物の使用目的を確認
・「使用承諾書」や「賃貸契約書」の確認も重要
【5】写真が不足/不鮮明
運搬車両の外観や、営業所・車庫の外観・案内図など、写真資料の不備は審査遅延の原因に。
✅ よくある例:
・車両に「廃棄物収集運搬車」の表示がない
・写真のアングルが不明瞭で、内容が確認できない
✅ 対応策:
・ナンバーが確認できる写真
・看板や社名の表示があるか
・営業所・車庫の周辺地図もセットで提出
【6】収集運搬ルート・処分場の記載が不明確
事業計画書に記載する「運搬ルート」や「運搬先処理施設」の情報が曖昧だと、許可が下りません。
✅ 対応策:
・委託契約を結ぶ予定の処分業者名を記載
・処理場の所在地、運搬ルートを具体的に記載
・マニフェスト制度の運用体制も記載すると◎
【7】直近の決算で赤字 or 債務超過
経理的基礎がないと判断されると、許可が下りない場合もあります。
✅ 対応策:
・複数年での収支を提示(黒字年と併記)
・資金調達計画を添付
・補完資料として事業計画書を提出する
【8】誓約書や住民票に不備がある
誓約書は原本が必要ですし、住民票にもマイナンバーが記載されていると受付不可です。
✅ 対応策:
・住民票は「マイナンバー記載なし」で取得
・外国籍の方は在留カードもコピー添付
・誓約書は最新様式を使用し、署名・押印を確認
【9】申請手数料を収入印紙ではなく「収入証紙」で購入
自治体によっては、手数料の支払い方法に指定があります。
香川県では**「香川県収入証紙」**での支払いが必要です(※印紙では不可)。
✅ 対応策:
・香川県庁または金融機関等で「香川県収入証紙」を購入
・必要金額を事前に確認(新規:約81,000円)
【10】申請書類の形式や様式が古い
申請書類の様式は、法改正等で頻繁に更新されます。
古い様式で出すと「再提出」となってしまうことも。
✅ 対応策:
・最新の申請様式を自治体HPから確認
・行政書士に依頼すれば様式の管理も安心
2.香川県での注意ポイント
香川県で申請する際の独自の注意点もご紹介します。
● 香川県は「積替え保管あり」の許可取得が難しい
・基本的に「積替え保管なし」の許可を前提にした方がよい
・積替え保管を希望する場合は、立地基準・施設基準に厳しい制約あり
● 窓口予約が必要な場合も
香川県庁では、混雑状況によっては事前の申請相談や持参予約が必要となる場合があります。
3.補正が入るとどうなる?
「ちょっとした記載ミス」「説明不足」であっても、自治体側から補正指示(訂正・再提出)が入ることがあります。
▼ 補正になると…
- 審査がストップする
- 許可取得が1〜2週間以上遅れる
- 書類を一から作り直すケースも
✅ 補正を避けるには?
・提出前の自己チェックリストを作成
・申請経験のある行政書士に依頼する
・可能であれば事前相談を活用
4.書類の信頼性が許可の早期取得を左右する
自治体は、提出書類の内容から「この事業者は産廃処理を適切にできるか」を判断します。
書類の正確性と整合性が、信頼を得る最大の要素です。
単なる形式ではなく、「実態が伴っているかどうか」が問われます。
5.まとめ:事前準備とプロのチェックが成功のカギ!
産業廃棄物収集運搬業許可は、単なる申請書の提出ではなく、“環境に関わる責任ある事業”としての自覚と整備された体制が求められます。
そしてその第一歩が、「ミスのない正確な申請書の作成」です。
✅ 最後に:こんな方は行政書士に相談を!
- 初めての申請で不安がある
- 定款や財務資料に自信がない
- 書類作成の時間が取れない
- 香川県での事情に詳しい人に任せたい
📞 りつりん行政書士事務所では…
香川県を中心に、産廃許可に関するサポートを数多く対応してきました。
必要な書類の収集から、提出代行、補正対応、許可取得後のフォローまで、ワンストップで対応いたします。
初回相談は無料。お気軽にご連絡ください!