香川県で民泊や簡易宿所を始めようとするとき、多くの方が悩むのが 「物件の改修と設備」 です。
旅館業法や民泊新法の基準を満たすためには、住宅をそのまま使えるケースは稀で、何らかの工事や設備追加が必要になります。
本記事では、香川県で民泊・旅館業を始めるにあたり、最低限整えておくべき改修工事や設備基準について、具体例を交えて解説します。
1. 民泊(住宅宿泊事業法)の場合に必要な設備・改修
住宅宿泊事業法(民泊新法)では、既存の住宅を活用する前提のため、大規模な改修は不要な場合が多いですが、次の基準を満たす必要があります。
(1)衛生面の基準
- 宿泊者が使用する居室は 3.3㎡以上/1人あたり が必要。
- 換気、採光、照明、防湿、排水の基準を満たすこと。
- トイレ、洗面所、浴室の設置(共同使用でも可)。
(2)防火・安全設備
- 火災報知器(煙感知器)の設置。
- 消火器の設置。
- 避難経路の確保(2階以上の場合は避難はしごなども必要になるケースあり)。
(3)ゴミ処理・衛生管理
- ゴミ置き場を設置し、分別ルールを宿泊者に周知。
- 宿泊者の入退去に合わせて清掃・消毒を実施できる体制を整備。
2. 旅館業法(簡易宿所)の場合に必要な設備・改修
簡易宿所の場合は、年間営業制限がない反面、建築基準法・消防法に基づく より厳格な基準 を満たす必要があります。
(1)客室の基準
- 宿泊室は 延べ床面積33㎡以上。
- 1人あたりの床面積は 3.3㎡以上。
- 採光・換気の確保(窓の大きさが基準に満たない場合は換気設備が必要)。
(2)水回りの基準
- トイレは男女別が望ましい(利用者数によって基準が変わる)。
- 浴室・シャワー室の設置。
- 洗面設備の設置(人数に応じて複数必要な場合あり)。
(3)防火・避難設備
- 消火器の設置(延べ床面積や客室数に応じて複数台)。
- 火災報知設備(自動火災報知器)。
- 誘導灯や避難経路図の掲示。
- 非常口の確保(鍵がかからない・避難時に容易に開放できること)。
(4)厨房設備(食事提供時)
- 食事を提供する場合、食品営業許可が必要。
- 調理場は衛生基準を満たす必要あり(床・壁材の防水仕様、換気扇、手洗い設備など)。
3. 改修工事の具体例
香川県で民泊や簡易宿所を始めた方が実際に行った改修工事の例を挙げます。
- 一戸建て住宅を改修 → 客室の壁を撤去し広さを確保
- マンションの一室 → 消防設備の追加(火災報知器・誘導灯)
- 古民家リノベーション → 浴室を改修し衛生基準に適合
- 空き家を活用 → 外国人対応の標識・避難経路図を多言語化
こうした改修は、建築士や消防設備士との連携が不可欠です。
4. 改修工事を進めるステップ
改修工事は次の流れで進めるとスムーズです。
- 事前相談(保健所・建築指導課・消防署に図面持参)
- 必要改修点の洗い出し(衛生・防火・建築基準を確認)
- 改修計画の立案(建築士・施工業者に見積依頼)
- 工事実施(消防設備士や建築士の立会いあり)
- 完了検査・調査対応(保健所や消防の現地確認)
5. 改修にかかる費用の目安
物件の状態によって幅がありますが、おおよその目安は以下の通りです。
- 消防設備の追加:30万〜100万円
- 浴室・トイレの改修:50万〜150万円
- 宿泊室の間取り変更:50万〜200万円
- 古民家リノベーション:300万〜1,000万円
「どこまで整備するか」によって費用は大きく変動します。
補助金・助成金を活用できるケースもあるため、事前に調べておくと安心です。
6. 香川県での注意点
- 用途地域の確認
簡易宿所は用途地域によっては営業不可の場合があります。 - 景観条例の影響
高松市や琴平町など観光地では景観条例が厳しく、外観改修時に制約がかかることもあります。 - 地域住民への説明
改修工事の騒音・振動でトラブルになることもあるため、事前の説明が重要です。
7. まとめとサポート案内
民泊・旅館業の許可を取得するためには、改修工事と設備基準のクリアが最大のハードルです。
香川県は観光需要が高くチャンスも大きい一方で、基準を満たさないまま進めると「許可が下りない」「工事のやり直し」といったリスクも多くあります。
りつりん行政書士事務所では、
- 事前相談の同行
- 図面のチェック
- 消防・保健所対応のサポート
- 補助金申請のサポート
など、改修計画から許可取得まで一貫して支援可能です。
「どこまで改修が必要なのか分からない」
「費用を抑えて基準を満たしたい」
そんな方は、まずはお気軽にご相談ください。