「実務経験ってだいたい10年あればいいですよね?」
「9年半でもいけませんか?」
「昔の分は曖昧でも大丈夫ですか?」
建設業許可の相談で、非常によく聞かれる質問です。
結論から言います。
建設業許可の実務経験は“きっちり10年以上”必要です。
1日でも足りなければ認められません。
この記事では、
- なぜ10年“ちょうど”ではなく「10年以上」なのか
- 実務経験の正しい数え方
- 足りない場合の対処法
- 行政庁がチェックしているポイント
をわかりやすく解説します。
目次
建設業許可で「10年実務経験」が必要なケースとは?
専任技術者の要件の一つに、
許可を受けようとする業種について10年以上の実務経験
があります。
これは主に、
- 国家資格がない
- 指定学科の学歴がない
場合に適用される要件です。
「10年」とはどういう意味か?
ここが最重要ポイントです。
✔ 10年以上=120か月以上
- 満10年必要
- 9年11か月では不可
- 119か月では不可
「おおよそ10年」ではダメです。
よくある誤解①:だいたい10年あれば大丈夫?
ダメです。
実務経験は、
- 契約日
- 工事期間
- 在籍期間
などから 厳密に計算されます。
行政庁は、
「〇年〇月〜〇年〇月」
を正確に計算します。
よくある誤解②:重複期間はダブルカウントできる?
できません。
例えば、
- A工事:2020年1月〜6月
- B工事:2020年3月〜8月
この場合、
3〜6月の重複期間は二重計上できません。
実際のカレンダー日数で計算されます。
よくある誤解③:アルバイト期間も含められる?
ケースによります。
ポイントは、
- 建設工事に直接従事していたか
- 実質的な施工経験があるか
- 継続性があるか
です。
単なる補助的作業や事務作業では、
認められない場合があります。
実務経験の正しい数え方
実務経験は、
- 業種ごとに
- 工事内容ごとに
- 契約単位で
積み上げます。
例:とび・土工工事業の場合
- 足場組立工事
- 土工事
- 掘削工事
など、該当業種に該当する工事でなければなりません。
他業種の工事はカウントできません。
10年に1日でも足りないとどうなる?
結論:
不許可になります。
補正では対応できません。
行政庁は「裁量で大目に見る」ことはありません。
実務経験証明でチェックされるポイント
行政庁は以下を確認します。
- 工事内容が業種に合っているか
- 請負金額が適正か
- 発注者情報が実在するか
- 在籍期間と一致しているか
- 他の書類(決算変更届など)と整合性があるか
適当に書くと整合性で必ず矛盾が出ます。
こんなケースは特に注意
⚠ 自分の会社の経験だけで10年に満たない
→ 前職分を証明できるかが鍵
⚠ 会社が倒産して証明できない
→ 発注証明書や請求書で補強が必要
⚠ 個人事業主時代の経験
→ 税務資料・契約書などで裏付けが必要
10年足りない場合の対処法
もし10年に満たない場合は、
✔ 国家資格取得を目指す
✔ 学歴+実務年数で補完する
✔ 別の技術者を探す
といった方法があります。
無理に押し通すことはできません。
まとめ|建設業許可の実務経験は「きっちり10年以上」
✔ 10年=120か月以上
✔ 1日でも不足は不可
✔ 重複期間は二重計上不可
✔ 業種に合った工事のみカウント
実務経験証明は、
「なんとなく」で作ると危険です。

