IT導入補助金は、知識がないと「何から始めればいいのか分からない…」という声が非常に多い補助金です。
その理由は、他の補助金と違い “IT導入支援事業者と一緒に申請する” という特殊な仕組みと、
事前準備に時間がかかる(特にGビズID) という性質があるためです。
第3回では、申請準備の流れを 「何を」「いつまでに」「どうやるか」 という視点で徹底的に整理します。
申請までに必要な4つの事前準備
IT導入補助金2025では、以下の4つを準備していないと申請ができません。
- IT導入補助金の制度理解
- GビズIDプライムの取得
- SECURITY ACTION(★1または★2)宣言
- IT導入支援事業者・ITツールの選定
それぞれ順番に見ていきます。
1. 制度理解(STEP1)
まずは補助金の枠組みを理解しておくことが大前提です。
- 通常枠
- 複数社連携枠
- インボイス対応類型
- 電子取引類型
- セキュリティ対策推進枠
どの枠にも共通するのは、企業の生産性向上が目的であること。
「ホームページ制作に使える?」
「PCだけ買いたいんだけど?」
という質問が非常に多いですが、
制度の目的に合わない経費は対象外 になります。
制度理解は、後の申請書作成に大きく影響します。
2. GビズIDプライムの取得(必須・最重要)
GビズIDプライムとは?
国のオンライン申請で共通して使える認証システムです。
IT導入補助金の申請には 必ず必要 です。
何日かかる?
公式発行目安は:
- 約2週間
freee公式など複数の情報源でも
「最も時間がかかるので真っ先に取得すべき」
と強調されています。
マイナンバーカードを発行しているかによってもかわります。
以下を参考にしてください。
【個人事業主向け】GビズIDプライムを取得する2つの方法|オンライン申請と書類郵送の違いとは? | りつりん行政書士事務所|香川県高松市の建設業許可・民泊許可・古物商許可
【法人向け】GビズIDプライムの取得方法|オンライン申請と書類申請の違いを徹底解説【2025年版】 | りつりん行政書士事務所|香川県高松市の建設業許可・民泊許可・古物商許可
GビズIDをまだ持っていない場合の注意点
- 補助金の締切直前に取得しようとしても間に合わない
- IT導入支援事業者との商談が進んでも、GビズIDがなければ申請できない
- 開業したばかりの事業者は「履歴事項全部証明書(法人)」や「本人確認書類(個人)」が必要
最優先で取得するべきものがGビズIDです。
3. SECURITY ACTION(★1 or ★2)の宣言
SECURITY ACTIONとは?
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施する
中小企業のサイバーセキュリティ自己宣言制度 のこと。
IT導入補助金の申請には、
★一つ星 または ★二つ星 の宣言が必須 です。
どれくらいで発行される?
- 発行目安:2〜3日
GビズIDほど時間はかかりませんが、
申請画面では 「宣言済アカウントID」 が必要になるため、忘れず取得します。
4. IT導入支援事業者・ITツールの選定(STEP3)
ここが最大のポイントです。
なぜ支援事業者の選定が重要なのか?
IT導入補助金は、
事業者単独で申請できない唯一の補助金 だからです。
申請書の作成は、以下をすべて 支援事業者と共同で作成 します。
- 導入するITツールの登録
- 業務プロセスの設定
- 効果指標の入力
- 見積書の作成
- 申請マイページへのツール反映
- 事業計画の文章作成
IT導入支援事業者の質が、採択率に直結 します。
申請までのスケジュール管理(理想パターン)
ステップごとの必要期間をまとめるとこうなります。
●GビズID取得:2週間
●SECURITY ACTION:2〜3日
●IT導入支援事業者との商談:1〜2週間
●申請書の作成:1〜2週間
合計:最低 1か月〜1.5か月
補助金は、交付申請の締切日が数回設定されますが、
締切直前に準備を始めるとほぼ間に合いません。
特にGビズIDと支援事業者選びが重要です。
申請の流れ(IT導入補助金公式フロー)
STEP1:支援事業者から「申請マイページ」の招待を受ける
ここで申請者基本情報を入力します。
STEP2:必要書類・事業情報を入力
- 事業概要
- 資料添付
- 課題や導入理由
STEP3:IT導入支援事業者がツール情報を登録
- 導入するITツール
- プロセス分類
- 効果指標 など
STEP4:最終確認し、申請者が「宣誓」して提出
企業側が最後に申請ボタンを押します。
STEP5:審査 → 交付決定通知
ここから導入作業スタートです。
交付決定前に絶対にやってはいけないこと
- 契約
- 着手
- 発注
- 支払い
これらはすべて 補助対象外 になります。
創業手帳の解説でも強調されていますが、最も多い不採択要因は
「交付決定前に着手してしまっていること」
です。
必ず交付決定通知が届いてから契約・発注 します。
申請のために企業側が準備しておくべき情報
IT導入支援事業者との打合せをスムーズにするために、
事前に以下をまとめておくことをおすすめします。
●現状の課題(例:予約管理が煩雑/請求漏れが出る)
●現在の業務フロー
●導入したい機能(最低限/できれば欲しい機能)
●導入後どうなりたいか(生産性向上の数字)
●従業員数と最低賃金該当者の比率
(補助率UP要件に関わるため重要)
●導入できる予算感・スケジュール感
これが整理されているほど申請が進みやすくなります。
まとめ
- GビズIDが最重要。取得に2週間かかる
- SECURITY ACTION(★1 or ★2)も必須
- IT導入支援事業者の選定が採択率を左右する
- 申請書は企業単独で作成できない
- 契約・発注は交付決定後
- 準備には最低1か月以上必要
- 事前に課題整理・業務分析をしておくとスムーズ

